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2023.03.19

『特定建設業の許可』を取得すると、元請として工事をする場合に、1件の工事について『合計4,500万円以上(建築一式工事では7,000万円以上)』となる下請契約を締結することが出来ます。
そのため、一般建設業の許可よりも要件が厳しくなっています。
この『特定建設業の許可』を取得する際のポイントを確認していきましょう。
さきほど、特定建設業の許可は一般建設業の許可よりも『要件が厳しい』と書きましたが、特定建設業の許可の要件は、基本的には『一般建設業の許可の要件がベース』になっています。
違いがあるのは『専任の技術者』の要件と『財産的基礎』の要件の2つについてです。
この2つの要件について見ていきましょう。

特定建設業の専任の技術者になるためには、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。
〇国家資格(1級等)を有していること
国家資格のみで特定建設業の専任の技術者になる場合、1級レベルの国家資格を持っている必要があります。
例えば大工工事業を見てみますと、一般建設業の許可であれば建築施工管理技士の2級や建築士の2級があれば資格だけで専任技術者になることが出来ます。
ですが特定建設業の許可の場合は、建築施工管理技士の1級や建築士の1級の資格でなければ専任技術者になることが出来ません(資格のみの場合)。
それぞれの業種で、必要な国家資格に違いがありますのでご確認ください。
〇一般建設業の許可の専任技術者要件+「指導監督的実務経験」を有していること
一般建設業の許可の専任技術者要件を満たしていて、さらに元請として4,500万円以上の工事について「2年以上指導監督的な実務経験」があれば、特定建設業の許可の専任技術者になることができます。
「指導監督的実務経験」とは、建設工事の設計又は施工の全般について、工事現場主任者又は工事現場監督者のような資格で、工事の技術面を総合的に指導監督した経験をいいます。
この経験は、元請工事における経験であり、注文者の側における経験や下請工事における経験はこれに含まれません。
〇国土交通大臣特別認定者:建設省告示第128号(平成元年1月30日)の対象者
指定建設業7業種に関して、過去に特別認定講習を受け、当該講習の効果評定に合格した者、若しくは国土交通大臣が定める考査に合格した者
特定建設業の財産的基礎の要件は、許可申請時の直前の決算の財務諸表で、以下の3つの基準を全て満たしている必要があります。
なお一般建設業と違って、5年に1度の更新の手続きの際にもこの要件を満たす必要があります。
①欠損の額が資本金の額の20%を超えていないこと(欠損比率)
「欠損の額」とは、マイナスの繰越利益剰余金の額が、資本剰余金・利益準備金・その他利益剰余金(繰越利益剰余金を除く)の合計金額を超えてしまった場合の、その超過した額のことをいいます。
②流動比率が75%以上であること
「流動比率」は、「流動資産」÷「流動負債」×100で求められます。
③資本金の額が2,000万円以上であり、かつ、自己資本の額が4,000万円以上であること
特定建設業では、資本金の金額自体が要件となっており、2,000万円以上である必要があります。
また、自己資本の額については、一般建設業では500万円以上でしたが、特定建設業では4,000万円以上である必要があります。
少し分かりにくい部分もありますので、フローチャートでご確認ください。

特定建設業の許可を取得する際にポイントとなるのは、「専任技術者の要件」と「財産的基礎の要件」になります。
専任技術者の要件については、まず1級レベルの資格者がいるかをご確認ください。
また1級の資格者がいなくても、「指導監督的な実務経験」で補うことができる場合があります。今までに行ってきた工事の実務経験もご確認ください。
財産的基礎の要件については、新規申請だけでなく更新の際にも満たす必要があります。
直前の決算で要件をクリアしているかをご確認ください。また逆に要件を満たすよう決算の方を調整することも必要です。