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2024.08.10

建設業許可を取得するためには、次の6つの要件を満たしている必要があります。
(令和2年改正で要件が6つになりました)
1.経営業務の管理責任者(経管)がいること
2.専任技術者(専技)を営業所ごとに置いていること
3.請負契約に関して誠実性を有していること
4.財産的な基礎が安定していること
5.欠格要件に該当しないこと
6.社会保険に加入していること
以下で一つずつ確認していきましょう。
「経営業務の管理責任者」(経管)とは、建設業の経営業務の管理を適正に行う能力を有する者のことを言います。
法人の場合は常勤の役員、個人事業主の場合は事業主本人が、次の2つの要件を満たしていることが必要です。
➀経営経験の年数
➁常勤性
次のいずれかにあてはまることが必要です。
1.建設業の経営経験が5年以上ある
【例】建設会社の取締役としての経験が5年以上ある⇒○
個人事業主としての経験と法人の役員としての経験を合わせて5年以上でもOKです。
【例】個人事業主として建設業の経験が3年間あり、その後に建設会社の取締役としての経験が2年以上ある⇒○
2.権限の委任を受けて、経営者に準ずる地位にある者として、建設業の経営経験が5年以上ある
【例】経営業務を執行する権限の委任を受けた執行役員としての経験が5年以上ある⇒○
3.経営者に準ずる地位にある者として、建設業の経営者を補助した経験が6年以上ある
【例】営業本部長、副所長、副支店長、個人事業主の配偶者・子など
経営業務の管理責任者を補助する業務に従事した経験が6年以上であれば、経営業務の管理責任者になることができます。
4.建設業の経営経験が2年以上あり、かつ、それに役員に次ぐ職責上の地位にある者(財務管理、労務管理または業務運営の業務を担当)としての経験をあわせて5年以上になる
5.建設業の経営経験が2年以上あり、かつ、それに建設業に限らず役員などの経験を合わせて5年以上になる
※上記「4」と「5」の要件は、以下の「ア」、「イ」、「ウ」の要件をみたす直接の補佐者がいることが必要です(同一人の兼務可、経営業務の管理責任者との兼務不可)。
ア.申請会社で、5年以上の財務管理の業務経験がある
イ.申請会社で、5年以上の労務管理の業務経験がある
ウ.申請会社で、5年以上の業務運営の業務経験がある
常勤とは、休日その他勤務を要しない日を除いて、一定の計画のもとに毎日所定の時間、その職務に従事していることをいいます。
経営業務の管理責任者においては、申請会社の主たる営業所に常勤でなければなりません。
以下のような場合には、常勤として認められない場合があります。
○住んでいる場所から営業所までが著しく遠距離であり、常識的に毎日通勤が不可能である場合
○他社の経営業務の管理責任者や専任技術者、他の営業所の専任技術者になっている場合
○建築士事務所を管理する建築士、専任の宅地建物取引主任者など、他の法令により特定の営業所、事務所等での専任性が要求されている者の場合(ただし、建設業許可を受けた営業所と他の法令により専任性を要する事務所等が同一企業体で同一の場所である場合は除きます)
○他に個人事業を営んでいる場合
○他社の代表取締役になっている場合
など
なお、経営業務の管理責任者の設置は許可要件になりますので、退職などで不在となった場合は要件欠如で許可の取消しとなります。
このような不在期間が生じないよう、あらかじめ要件を満たす者を選任しておくなど、事前に準備しておくことが必要です。
建設工事の請負契約が適正に締結、履行されるためには、建設工事についての専門的な知識が必要になります。
そして、請負契約の締結や見積もり、入札への対応は各営業所で行われます。
そのため、各営業所ごとに一定の資格または経験をもつ者(専任技術者)を設置することが要件とされました。
この要件は「建設業の技術の資格・実務経験を持っている者」、すなわち「建設業に関する技術面でのプロ」がいることを求めています。
専任技術者の要件は、取得したい許可が「一般建設業の許可」と「特定建設業の許可」のどちらであるか、また「建設業の業種」によっても異なります。
また、専任技術者は「営業所ごとに専任の者を設置」することとされていますので、その営業所に常勤していることが必要です。
なお、 経営業務の管理責任者と同様に、専任技術者の設置は許可要件の1つになりますので、許可を取得した後に専任技術者が不在となった場合は許可の取消しの対象になりますので、注意が必要です。
以下で具体的な要件を、「一般建設業の許可」の場合と「特定建設業の許可」の場合に分けて見ていきます。

許可を取得したい建設業の建設工事について、次のいずれかの要件に該当する者
1.国家資格がある
2.指定学科修了者で高校卒業後5年以上、もしくは大学卒業後3年以上の実務経験がある
3.指定学科修了者で専門学校卒業後5年以上の実務経験がある、または専門学校卒業後3年以上の実務経験がある専門士、もしくは高度専門士
4.10年以上の実務経験がある(学歴・資格を問わない)
5.国土交通大臣特別認定者
許可を取得したい建設業の建設工事について、次のいずれかの要件に該当する者
ただし、指定建設業7業種の許可を取得したい場合は、「1」または「3」に該当する者であることが必要です。
1.国家資格がある
2.指導監督的実務経験がある
「一般建設業の許可」の専任技術者要件を満たした上で、かつ、許可を取得したい建設業に関して、発注者から直接請け負い、その請負代金の額が4,500万円以上であるものについて2年以上指導監督的な実務経験がある者
3.国土交通大臣特別認定者:建設省告示第128号(平成元年1月30日)の対象者
指定建設業7業種に関して、過去に特別認定講習を受け、当該講習の効果評定に合格した者若しくは国土交通大臣が定める考査に合格した者
※指定建設業7業種とは、建設業法施行令第5条の2で定められた次の7業種のことです。
・土木工事業
・建築工事業
・管工事業
・鋼構造物工事業
・舗装工事業
・電気工事業
・造園工事業
請負契約の締結やその履行に際し、不正または不誠実な行為をするおそれが明らかな場合は、建設業許可を取得できません。
この要件は、許可の対象となる法人や個人についてはもちろん、役員についても求められています。
建設工事を始めるには、資材の購入や労働者の確保、機械器具の購入など一定の準備資金が必要になります。
また、営業活動をするにもある程度の資金を確保していることが必要です。
そのため、建設業許可が必要となるような規模の工事を請け負うことができるだけの資金力があることを許可の要件としています。
さらに、「特定建設業の許可」を受けようとする場合は、「一般建設業の許可」よりもこの要件が加重されています。
これは、特定建設業の許可業者は多くの下請負人を使用して工事をすることが一般的なので、特に健全な経営が要請されるからです。
また、発注者から請負代金の支払いを受けていない場合であっても、下請負人には工事の目的物の引渡しの申し出がなされてから50日以内に下請代金を支払う義務が課せられていることも理由です。
以下で具体的な要件を、「一般建設業の許可」の場合と「特定建設業の許可」の場合に分けて見ていきます。
次のいずれかに該当すること
(イ)自己資本の額が500万円以上あること
(ロ)500万円以上の資金調達能力を証明できること
(ハ)許可申請直前の5年間、群馬県知事許可を受けて継続して建設業を営業した実績があり、現在も許可を持っていること
少し分かりにくいかもしれませんので、簡単に確認できるフローチャートをご用意しました。よろしければご利用ください。

次のすべてに該当すること
(イ)欠損の額が資本金の20%を超えていないこと
(ロ)流動比率が75%以上であること
(ハ)資本金の額が2,000万円以上であり、かつ自己資本の額が4,000万円以上であること
こちらもフローチャートでご確認ください。

許可申請書や添付書類中に虚偽の記載があった場合や、重要な事実に関する記載が欠けている場合は許可を取得できません。
また、以下の欠格要件に1つでも該当する場合、他の要件を満たしていても許可を取得できません。
●破産者で復権を得ない者
●過去に許可を取り消されてから5年を経過しない者
●建設業法に違反して営業の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者
●法第29条の4の規定により営業を禁止され、その禁止期間を経過しない者
●禁固以上の刑に処せられ、その執行を終えた日から5年を経過しない者
●暴力団員または暴力団員でなくなった日から5年をを経過しない者
など
令和2年10月の法改正により、社会保険への加入が建設業許可の要件になりました。
適切な社会保険に加入していない場合は、許可を受けることができません。
建設業で加入が求められているのは健康保険、厚生年金保険、雇用保険の3つです。
1.健康保険
①法人の場合
従業員数にかかわらず、加入が必要です。役員のみの場合も、加入義務があります。
②個人事業主の場合
常勤の従業員が5人以上いる場合は加入が必要です。この場合、事業主本人は加入対象外です。
③共通事項
・被保険者は75歳未満の従業員になります。
・加入義務のある事業所であっても、国民健康保険組合(中央建設国民健康保険組合等)に加入し、かつ、日本年金機構から健康保険適用除外承認を受けている場合は、適用除外となります。
2.厚生年金保険
①法人の場合
従業員数にかかわらず、加入が必要です。役員のみの場合も、加入義務があります。
②個人事業主の場合
常勤の従業員が5人以上いる場合は加入が必要です。この場合、事業主本人は加入対象外です。
③共通事項
・被保険者は70歳未満の従業員になります。
3.雇用保険
法人、個人を問わず、31日以上継続して雇用されることが見込まれ、かつ、1週間の所定労働時間が20時間以上の労働者を1人以上雇用している場合は、加入義務があります。
【参考記事】