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2024.07.26

一人親方でも建設業許可は取れる? 取得するメリット・デメリットや要件、必要書類についてわかりやすく解説します!

建設業許可があれば、大きな工事を受注できたり、対外的な信用度が上がります。

このようにメリットの大きい建設業許可ですが、一人親方でも取得できることをご存じでしょうか。

一人親方様こそ建設業許可を取ることで仕事の幅が大きく広がり、元請けからの信頼を得ることも可能となります。

こちらの記事では、一人親方様が建設業許可を取得するメリットや条件について見ていきます。

 

【一人親方でも建設業許可は取得できる】

一人親方でも、一定の要件を満たすことができれば建設業許可を取得することが可能です。

建設業許可は、要件さえ満たせれば法人・個人を問わず誰でも取得できるものだからです。

一人親方であることが原因で許可が取れないということはありません。

1件あたりの請負金額が500万円以上の建設工事を請け負う場合には、一人親方であっても建設業許可が必要になります。

この500万円という金額は、材料費や消費税の金額を含めた金額になります。

そのため、一人親方様にとっても請負金額が500万円以上になるケースは珍しいことではありません。

許可を持っているかどうかが、仕事を受注できるかできないかを分けてしまうことも考えられます。

一人親方様は経験豊富な方も多いので、ぜひ建設業許可の取得を検討していきましょう。

 

【建設業許可の個人取得と法人取得の違い】

建設業許可を取得するには、個人事業主として取得する方法と、法人として取得する方法があります。

 

■個人事業主として建設業許可を取得する場合

一人親方として事業を営んでいる場合、個人事業主として建設業許可を取得する場合が多いと思います。

個人事業主として建設業許可を取得する場合、会社や事業所ではなく、その個人に対して許可が与えられるのが特徴です。

令和2年10月の建設業法改正までは、

○法人成り(会社組織に変更する)する際、新たに許可を取得しなければならない。

○許可取得者(通常は個人事業主本人)が死亡した場合等、許可を引き継ぐことはできない。

という2つのデメリットがありました。

しかし、現在は令和2年10月の建設業法改正により、

○個人事業主から法人成りする場合であっても建設業許可が承継可能

○許可取得者である被相続人(通常は個人事業主本人)の死亡後30日以内に申請を行い認可を受けることで、その相続人が建設業許可を承継することが可能

以上のように変更になりました。

 

■法人で建設業許可を取得する場合

株式会社や合同会社など、個人ではなく法人の形態で建設業を営んでいる場合は、法人として建設業許可を取得することになります。

法人が建設業許可を取得した場合、その法人を経営している代表者(社長など)個人ではなく、法人自体に許可が与えられるのが特徴です。

法人の代表者が亡くなったとしても、法人としての要件を満たしており法人が存続している限り、与えられた建設業許可は消滅しません。

 

【一人親方が建設業許可を取得するメリット】

そもそも、一人親方が建設業許可を取得するとどのようなメリットがあるのでしょうか。まずは、メリットについて3つ紹介していきます。

 

1.500万円以上の工事を受注できる

建設業許可を取得する最大のメリットは、500万円以上の工事を受注できるようになることです。

逆に許可が必要なのは500万円以上の工事だけなので、500万円未満の工事(軽微な工事)のみを請け負っている場合は、許可を受ける必要はないということです。

軽微な工事とは、以下のような工事のことを指します。

【軽微な工事】

工事1件の請負代金が500万円に満たない工事のことです。

建築一式工事の場合は1,500万円に満たない工事、または延べ面積が150㎡に満たない木造住宅の工事です。

延べ面積が150㎡未満であれば請負代金にかかわらず許可不要です。

一人親方様の中には、上記のような軽微な工事だけを請け負っている方もいらっしゃいます。しかし実績を積み重ねていきますと、請負金額が500万円以上になるケースも少しずつ出てくるのではないでしょうか。

また500万円未満の工事でも、元請会社の方から許可の取得を求められるケースも少なくありません。

あらかじめ建設業許可を取得しておけば、工事の依頼が来たときや元請会社に求められたときも、慌てずに対処することができます。

 

2.対外的な信用度が向上する

「個人事業主は建設業許可を取れない」という思い込みがあるせいか、一人親方で建設業許可をお持ちの方はそれほど多くありません。

そのため許可を取得しているだけで、他の業者と差別化を図ることができます。

また、許可を持っているということは、厳しい要件をクリアーしているという証明になります。

そのため対外的な信用度を向上させることが可能となります。元請会社はもちろんのこと、一般顧客からの信用度も増し、受注率のアップにも繋がるでしょう。

許可を取得することで、売上の増加や新規顧客の獲得につながることも珍しくはありません。

さらに一人親方としてステップアップをしたいのであれば、建設業許可は取得しておいて損はないでしょう。

 

3.法人と比べると手続きが難しくない

個人事業主として建設業許可を取得する場合は、法人として取得する場合と比べると申請に必要な書類が少なくなり、手続の内容が少し簡単になります。

このこともメリットの1つとして挙げられます。法人として建設業許可を取得する場合には、「役員等の一覧表」や「株主(出資者)調書」、「定款(写)」などといった「法人特有の書類」を用意する必要があります。

一人親方であればこのような書類は提出の必要がないため、比較的短時間で申請書類を準備できるかもしれません。

以前は一人親方として建設許可業を取得したあとに法人成りをする場合は、新たに許可を取得する必要がありました。

現在では令和2年10月の建設業法改正により、個人事業主から法人成りする場合であっても建設業許可が承継可能になりました。

将来のことを考えても、一人親方のうちに許可を取っておくメリットは大きくなりました。

 

【一人親方が建設業許可を取得するデメリット】

一人親方が建設業許可を取得する場合のメリットは大きいですが、これによるデメリットもある点には注意が必要です。

ここでは、一人親方が建設業許可を取得する場合のデメリットを、項目ごとに解説します。

 

1.許可取得の費用が発生する

一人親方が建設業許可を取得するには、費用が発生します。まず、法定費用として以下の費用が必要です。

群馬県知事許可(群馬県内にのみ事業所を置く場合):9万円(県証紙代)

国土交通大臣許可(2つ以上の都道府県にまたがって事業所を置く場合):15万円(登録免許税)

 

2.5年ごとの更新手続きや各種変更手続きが必要になる

建設業許可の有効期間は5年間です。そのため5年に一度、更新手続きをする必要があります。更新料は5万円になります。

また、届け出が必要な変更事項があった場合は、建設業許可の変更手続きが必要になります。

 

3.毎年の決算報告が必要になる

建設業許可を取得した場合、事業年度終了から4ヵ月以内に、建設業の決算報告の書類を提出しなければなりません。

決算報告の書類には、「決算の内容」や「1期分の工事実績」、「直前3年の施工金額」などを決められた様式で記載する必要があります。

決算報告の書類を提出しなかった場合、罰金など罰則の対象になるほか、建設業許可の更新手続きができなくなるなどのデメリットがあります。必ず期限までに提出しましょう。

 

【一人親方が許可を取得するための5つの要件】

すべての一人親方が建設業許可を取得できるのかというと、実はそうではありません。

許可を取得するためには一定の要件があり、申請時はすべての要件を満たしている必要があります。

ここからは、建設業許可を取得するための要件を見ていきましょう。

 

1.経営業務の管理責任者がいること

建設業の経営はほかの産業の経営と大きく異なっているため、適正な経営のためには一定期間の経営業務経験を有した責任者が必要だと判断されています。

したがって、一人親方が建設業許可を取得するためには、本人が以下の条件に該当していることが求められます。

5年以上建設業の経営業務の管理責任者として経験積んでいるもしくは建設業に関し6年以上経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者として、経営業務の管理責任者を補佐する業務に従事した経験を有する。

 

2.専任技術者を営業所ごとに設置していること

建設工事における適切な請負契約の締結・履行を確保するため、建設業許可を取得する人には工事についての専門知識が求められます。

建設業において一定の資格または経験を有した者を「専任技術者」と呼び、一人親方が建設業許可を取得する際は、以下の条件のいずれかを満たして専任技術者として認められる必要があります。

・指定学科修了者で高卒後5年以上若しくは大卒後3年以上の実務の経験を有する

・許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関して、10年以上実務の経験を有する

・国家資格者である

※以上は一般建設業の場合についてです。

 

3.請負契約に関して誠実性を有していること

請負契約の締結や履行に関して、不正または不誠実な行為をする恐れのない誠実性があることが求められます。

証明する必要などはありませんが、過去の契約締結に法律違反がないか、請負違反に契約した行為がないかを判断されます。

 

4.財産的な基礎が安定していること

建設工事には資材や機械器具の購入など一定の準備資金が必要となるため、営業をする上での資金についても建設業許可取得の条件として定められています。

財産的基礎等を満たすためには、下記のいずれかに該当している必要があります。

○自己資本の額が500万円以上であること

一人親方(個人事業主)の場合は、「期首資本金」+「事業主借」+「事業主利益」-「事業主貸」の額に、負債の部に計上されている「利益留保性の引当金」及び「準備金」の額を加えた額が500万円以上であれば、自己資本の額が500万円以上となります。

○500万円以上の資金調達能力を有すること

具体的には500万円以上の預金残高証明書、または融資可能証明書を用意して証明します。

○許可申請直前の過去5年間許可を受けて継続して営業した実績を有する

※以上は一般建設業の場合についてです。

 

5.欠格要件に該当しないこと

上記のほか、破産者で復権を得ない者や建設業許可の取り消しから5年を経過しない者など、欠格要件に該当しないことが建設許可業の取得条件として定められています。

 

【経営業務の管理責任者・専任技術者になるための必要書類】

前項で建設業許可を取得する要件として、「経営業務の管理責任者」「専任技術者」として認められる必要があると解説しました。

それぞれの要件を満たす者だと認められるためには、書類を提出して経歴を証明する必要があります。

【経営業務の管理責任者】

・該当年数分の確定申告の写し

・工事請負契約書

・注文書

・請求書

・入金を証明する通帳 など

【専任技術者】

・指定学科を卒業した証明

・実務経験期間分の工事請負契約書

・注文書

・請求書

・入金を証明する通帳

・保有国家資格の合格証明書 など

経営業務の管理責任者として、要件を満たしていることを証明するために必要な書類は、以下のとおりです。

いずれも、おもに責任者としての経験を証明するために必要な書類です。

・該当年数分の確定申告の写し

・工事請負契約書・注文書・請求書・入金を証明する通帳など

専任技術者として、要件を満たしていることを証明するために必要な書類は、以下のとおりです。

・指定学科を卒業したことを証明する書類(指定学科の卒業を証明するため)

・実務経験期間分の工事請負契約書・注文書・請求書・入金を証明できる通帳など(実務経験を証明するため)

・国家資格の合格証や免許証(国家資格の保有を証明するため)

注意点として、上記すべてが要求されるわけではなく、証明が必要な項目によって、提出が必要な書類の種類は異なります。

例えば、国家資格の保有を理由に専任技術者として申請する場合は、国家資格を証明する書類が必要ですが、指定学科の卒業や実務経験についての書類は要求されません。

 

【まとめ】

一人親方として仕事をしていく上で、建設業許可を取得するかどうかを悩まれる方も少なくないと思います。

許可を取得すれば、受注できる工事の範囲が広がったり、対外的な信用度が大きくアップすることが考えられます。

たとえ今は受注額が大きくなくても、将来事業を拡大することを検討しているのであれば、建設業許可を取得しておいて損はないでしょう。

許可を取得するためには、細かな要件を満たしたり必要書類を揃えたりする必要があります。

よろしければ当事務所をご利用ください。許可の取得に関するご相談はすべて無料とさせていただいております。どうぞお気軽にお問い合わせください。

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